事業報告

(2022年度)

Ⅰ 事業の概況

 2022年度の事業は、新規保証引受では自治体提携融資を除き2021年7月より日信協へ変更となったことから、無担保ローン・有担保ローンとも前年度より大幅に減少しました。 保証債務残高でも、無担保ローン・有担保ローンとも減少しました。代位弁済額は前年並みとなりましたが、求償権の回収については、前年度を下回りました。保証債務に係る延滞残高は前年度より減少し、延滞率は期首より0.02ポイント改善しました。
 一方、2022年度は貸倒損失が前年度より51,746千円増加し、116,443千円となり、結果として、当期一般正味財産増減額は93,851千円となりました。
 また、代弁能力係数は16.97となり、北陸労働金庫の優良保証機関先としての要件(代弁能力係数1以上)を満たしております。

1.事業運営等に係る計画

(1)求償権の回収

新規保証の取止めによる保証残高の減少に伴う「保証料収入減少」を補うため、延滞督促状の発送や延滞者の自宅訪問等を行い回収体制の強化を行いました。
相談や面談に応じないなど返済意思を示さない債務者に対しては、競売・給与差押等の法的措置を講ずるなど毅然とした対応を行いました。
既往融資利用者の保証条件変更等は、迅速かつ適正に対応しました。

(2)保証債務の延滞管理と代位弁済の迅速な履行

北陸労働金庫からの代位弁済の履行請求に対し、的確・迅速に対応しました。
保証債務の延滞削減に向け、北陸労働金庫の営業店と連携して取り組みました。

2.関係団体との連携について

(1)自治体との連携

地域勤労者の生活向上や福祉の増進に向けて、富山県・各自治体との連携を深めました。
「市町村労働行政主管課長会議」および「北陸3県労政・労(勤)信協連絡会議」は開催できませんでした。

(2)北陸労働金庫・営業店との連携

「北陸労金・北陸3労(勤)信協協議会」等の定期開催を通じ、意思疎通を図りました。
北陸労働金庫の営業店訪問を行い、意見交換を行いました。
代位弁済の事例等に基づき、債権管理のあり方、手法等について、北陸労働金庫と意見交換を行いました。

(3)労働者福祉事業団体との連携

  • 富山県労働者福祉事業協会の構成団体として、理事会や諸行事に参加し連携を深めました。

(4)北陸労働者信用基金協会協議会との連携

  • 石川労信協・福井労信協と連携して運営する北陸労信協協議会は、「総会」「幹事会」「連絡会議」を開催し、北陸労働金庫の系統保証機関として、連携し統一した事業運営が出来るよう協議を行ってきました。

3.事務局体制について

(1)事務処理の効率化をはかり、正確・迅速な業務の執行に努めました。

(2)職員間のコミュニケーションを重視し、相互牽制・相互連携・情報の共有に努めました。

(3)個人情報の厳格な管理とコンプライアンスの遵守に努めました。

4.保証引受の状況

(1)新規保証

 新規保証は前年度より4,750,102千円減少し、227,344千円になりました。
 2021年7月より、北陸労金が新規保証引受を日信協保証に変更したため、商品別の無担保ローンはすべての商品で減少し、有担保ローンも減少しました。

(単位:件、千円)

新規保証の表

■商品別新規保証(期首~3月末)

(単位:件、千円)

新規保証 商品別新規保証の表

(2)保証債務残高

 保証債務残高は、前年度より6,616,982千円減少し40,259,650千円になりました。無担保ローンは前年度よりも4,646,945千円減少となり、有担保ローンも前年度より1,970,037千円減少しました。また、年度計画に対する達成率は105.74%となりました。
 商品別では、すべての商品で減少しました。

(単位:件、千円)

保証債務残高の表

(単位:件、千円)

保証債務残高 商品別保証債務残高の表

5.代位弁済及び延滞状況

(1)代位弁済

 代位弁済は、40件、80,604千円となりました。前年度より無担保ローンは、件数で16件、金額で35,522千円の増加となりましたが、有担保ローンは件数で3件、金額でも34,849千円の減少となりました。また、年度計画額に対し19,396千円下回りました。事由別で、自己破産・民事再生・債務整理の法的処理が、件数割合で全体の67.50%を占め、昨年度と比較をすると8.24ポイント増加しています。

(単位:件、千円)

代位弁済の表

(単位:件、千円)

代位弁済の表

(2)保証債務の延滞状況

 2ヵ月以上の延滞は、14件、73,381千円、延滞率で0.18%となりました。延滞率は期首から0.02ポイント改善しました。無担保は、3,827千円減少し10,345千円となり、有担保も、18,881千円減少し63,036千円となりました。また、年度計画額に対して、106,619千円少なくなりました。

(単位:件、千円)

保証債務の延滞状況の表

6.求償権の状況

(1)求償権等の回収

 求償権の回収は、43,754千円となり前年度を22,504千円下回りました。償却求償権・損害金の回収は合わせて6,830千円となり前年度を1,718千円上回りました。

(単位:千円)

求償権等の回収の表

(2)求償権残高

 求償権残高は前年度より72,764千円減少し410,591千円となりました。また、期中の償却額は116,443千円となり、前年度償却額より60,676千円増加しました。

(単位:千円)

求償権残高の表
Ⅱ 基本財産及び損益の概況

1.基本財産の状況

 基金準備金は1,038,323千円となりました。また、保証限度率は前期より5.68ポイント下降し34.56%となりました。

(単位:千円)

基本財産の状況の表
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